Friday midnight blue 5

 

 

 

 

Friday  midnight blue 5



あーーーー

ねみぃ。


思ったより疲れてたんだな。酔いのまわりが早いな。

あれ?どこだここ?


ガタタッッ


がばりと起き上った周囲を見たら山崎が酒びんを水洗いしていた。



お、わりと早く起きましたね。旦那はちょっと前に帰りましたよ。

俺もそろそろ帰ります…けど…送りますよ、後ろ乗ってく体力あります?


うー…あー…わりぃ。頼むわ。


伸びながら肩と首をゴリっと回し、そのまま煙草に火をつけ。

中指で目をこすり煙を吐き出す。


蛇口を閉めながら一連の動作を眺めていたと思われる山崎と眼が合う。


んだよ?ちょっと最近疲れてんだよ。

それに加えてあの天パー相手にしてりゃ酔いがまわるのも早くなんだよ。

あんなずうずうしいやつ珍しいぜ…ったく。


でもまぁなんか憎めないですよね


なだめながら苦笑いされた。



飲みながら話したことはあまり覚えていないが

坂田がことごとく自分と逆の価値観を言うものだからだんだん白熱してしまった。

自分がムキになっているのも客観的に感じつつ、

でもあいつのダラダラした反論にイライラし。

なによりそのイライラの様子を楽しんでいるような態度が苛々に加速をさせる。

腹の内側から感情が沸いてくるような。


山崎ィ!帰るぞ!


ってえぇぇ!土方さん待ってたんですよ!まったく! 



山崎はすばやく携帯のメールをチェックした。ため息をついて、



土方さん、今日はちょっと迂回ルートで帰りますよ。

と言いながらキーを差し込んで少し乱暴にひねった。




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