Friday midnight blue 6
ブロロロロロォ
現実を乗車拒否できないのがつらいところ
と歌ったのは誰だったか。
酔っぱらった土方を後ろに乗せ深夜の首都高の高架下をフュージョンで走る。
今日は検問ないって言ってたけど…まぁいいや遠回りしちゃおう。
「山崎ィ、どこ走ってんだ?」
「あー外堀通りから外れました。ちょっと遠回りですけど酔い覚ましですよ。もしかしてバイク酔いました?背中で吐かないでくださいね」
「吐く時はてめぇのメットひっぱがしてその中に吐くわ」
「ちょっと何いってんすか!鬼!鬼畜!外道!」
暴言をはきながらも膝に伝わる振動でクックと笑ってるのがわかる。
こういう夜は悪くない。
いつも後ろ手に手すりに掴まってるけど、俺の背中にもたれちゃえばいいのに。
(土方さん、おれちょっと複雑ですけど
あんたに新たな人とのつながりができるの嫌じゃないですよ。
古い友人も大事だけど、生活していく中で自然と知り合った人との関わりも
少しは彩りを与えてくれるんじゃないですかね?)
心の中でそんなことをつぶやきながらカーブを大きく曲がる。
ふっと背中が温かくなってに体重がかかってきた。
えっ…?これは…
「土方さん…もうすぐ着きますけど…」
「…」
ってバイクの二人乗りで寝るなよォォォ!!!あっぶねーな!!
おれは咄嗟に片手で土方さんを支えたおかげで腕の筋をのばした。
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バイクの二人乗りはいいですよね。
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