Date Room

 

 

 

 

社会科資料室にて。

 

埃まみれ教材の中、とりあえず年表を探す。

なんか前にあったとは聞いたけど本当にあるのか。

 

半信半疑のまま資料室の中を電気も付けずガサガサと探っていた。

曇りで薄暗い昼にうっそうとした資料室は陰鬱な雰囲気。

これ理科準備室とか音楽準備室じゃなくてよかった。

人型の教材や絵はそれだけで薄気味悪い。

ホルマリン漬けとか何に使うのだろう?自分が学生時代には使った授業を受けた記憶が無い。

 

などと他の資料室の様子を思い浮かべたら、

この無機質な教材しか無い社会科資料室での探し物など何の苦にもならない。

ただ、一つ一つの教材がでかくていろいろ探すのが面倒だ。

歴史の資料から地理の資料まである。地形図や地球儀、今は使われなくなったOHPの機材に肩をぶつけながら

丸めて立てかけてある年表を探す。

 

部屋に入って5分ぐらい過ぎた頃

妙な気配がすることに気づいた。ヒソヒソとした息が聞こえる気がする。

一人…?二人?

生徒か?さぼるには好都合な場所だろう。ちょっとそれは見逃す訳にはいかない。

資料集が収められている本棚の後ろ。音の出所はそこだ。

 

「おい、お前ら何して…」

 

「うわぁあっ!!!」

 

そこに居たのは生徒ではなく国語教師の坂田と数学教師の坂本だった。

 

「ちょっと!先生達なにしてるの?こんなところで…!って坂田先生お菓子なんか持ち込んで!」

「あー、服部先生かぁ…びっくりしたー!」

「まったくじゃ!生徒かと思ったぜよ~こんな所見られたらあることないこと噂されてしまうきにね~」

「って坂本先生まで…なにしてるんですか…」

 

「いいよね、理科、社会の先生はさ、こういう?資料室とかあって。隠れたい放題じゃん」

「まったくぜよ。数学と国語は職員室と教室を行ったり来たり行ったり来たりで心の休まる時もないがぜよ」

「…資料室は隠れ部屋ではありません。」

 

普段だいぶ好き放題やっている筆頭の二人がこの期に及んで何を言う、と呆れた。

坂田先生はキャラメルコーン片手に小テストの丸付け、

坂本先生は…とくに教材も何もも持たず青年向け雑誌のきわどいページを堂々と開いて読んでいた。

もう突っ込む気も起きない。

 

はぁとため息をついて再び年表を探す。

…あ、あった。

ちょっと血が上って汗ばむ額を腕まくりをしたワイシャツの袖で拭う。

とジーーーーーーーーっとした視線を感じる。

ん?と振り返るとだらけた格好のもじゃもじゃ頭が二つ、

ニヤニヤしながらこちらを凝視していた。

 

「何?」

 

「んにゃぁ、汗拭っても服部先生のお目目って見えんのうと思って…」

「おや!坂本先生奇遇ぅ!いや私もね…見たことないんですよ…ね…」

 

よっこいしょ、と言いながら二人がゆっくり腰を上げてゆらりと立ち上がった。

 

「ちょ、…何…二人とも…怖いよ」

 

ガタガタガタガタタタ!!

 

急に二人の動きが素早くなり狭い資料室の中、追われる。

当然、逃げられるはずも無く片腕を坂本に掴まれて引っ張られた。

その勢いのまま両腕を後ろ手に回される。

ビニル?の様な肌触りの紐で手首をぐるぐるに縛られた。なんだこれ?!

 

そのまま後頭部ぐっと掴まれOHPの天板部分に顎を乗せられ押さえつけられる。

パッとOHPの電源を入れる。

強い光源が天井に反射し大きく映る頭部の影。

 

「ちょ、眩しいってイダダダダダッッちょ、ちょっと何すんの!」

 

顔正面に回り込んだ坂田はジリジリと額に手を伸ばして来た。

坂本は片手で頭を抑えつつもう片方の手で携帯カメラを用意していた。

 

「はい~御開帳~♡」

 

手が伸びて来た。

 

 

縛って塞いでいたはずの服部の右手が額前に迫った坂田の手をぐ、っと掴み、

左手は携帯を構える坂本の手首をぐぐっと掴んでいた。

 

すごい握力で

 

「あだだだだだだだっっっっ」

 

 

「ちょっと…二人とも悪ふざけがすぎますよっと」

 

といって軽ーく捻った。

 

「ぎゃっ」

 

急に二人は飛び上がった。

 

「やだなぁ服部先生ぇ冗談ですってぇ。坂本てめぇ手首絞め方ゆるかったろ!」

「イッテテテテテ…わしのせいじゃないき!しっかり手首縄跳びでしばったぜよ!どーして抜けられたん?」

 

「…つーかお前ら何で縄跳び持ってんのおぉお?」

 

「縄跳びで縛るっちゅーのは男のロマンじゃ!!」

 

「何堂々と変態宣言してんだよ!恥じろ!その嗜好を恥じろ!」

 

痛がる大人二人を残し、年表を担いで服部はさっさとその場から退散した。

 

 

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「ご近所というか歳は離れてますけど幼なじみですよ服部先生。

 よく小さい頃遊んでもらってましたけど、というか私が遊んであげてたんですけど、

 よく縄跳びでしばったりとか。いろいろ試してました。

 私すぐ飽きて縛ったまま放置していっちゃうんですけどいつの間にか全蔵…いや服部先生縄抜けしてて。

 なんかイラっとするんですよねぇ…最初体育教師目指してたみたいですけど…

 それよりも…あの…私、坂田先生に縛ってもらいたいんですけdもがっっ」

 

「はいはいーい、ドM女子高生が!さっさと教室戻れー」

 

服部と幼い頃から近所付き合いがあった、という猿飛に何気なく聞いてみたら

この回答。

 

何だよ、縄抜けが得意って…

 

 

思わず片手で口を塞ぐ。

ちっ!そういう情報は事前に欲しかったぜ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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やられっぱなしもなんなので反撃に出た全蔵さん。

さっちゃんの近所に住んでいて小さい頃とか面倒見てたりする全蔵萌え。

さっちゃん中学生、全蔵大学生ぐらいでかてきょしてあげてたり。

あれ?ノマカプ萌えかこれ?

といいつつ全蔵VS銀八、辰馬 推して参る!(2010.8.22 全誕!)

 

 

 

 

 

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