Concussion

 

 

 

暑い。期末テストも終わりテスト休み期間。

ある程度採点が終わっても当番で見回り、いわゆる日直というやつだ。

学生と同じだけ休みがあると思ったら大間違いだ。

 

あーあ、と2週前のジャンプを広げあくびをする。

 

部活なんてよくやるよなぁー、青春ねぇ、とか思いつつ

職員室の窓際から校庭を眺める

 

よりにもよって何で今日日直?

 

職員室のクーラーはぜっさんぶっ壊れ中。

ジャケットははじめっから着て来てない。ネクタイも始めからしてない。

腕まくりだけはきっちり折上げるタイプ。ほら俺こう見えて几帳面だから。

 

それでもまだ風通しのよい二階の職員室は耐えられる。

これが体育館の部活の顧問などになってみろ

蒸し風呂だぞ。

 

 日直の出勤表に目をやる。

(今日は坂田先生が来てんのかまためんどくさいこと起きないといいけどなあの先生いると、なにっかしらトバッチリくらうからな)

 

追って窓の外を眺める。と生徒が一人てけてけと校庭を突っ切って来た。

近藤か?

そして二階から見下ろしている自分に気づくと、目が合ったその位置から声を張り上げた。

 

「服部せんせー!坂田先生がぶっ倒れちゃってー!ちょっと急いで来てください」

「ハッ?」

「飛んで来たボールが頭直撃しちゃいまいしてー、倒れちゃったんです」

「あぁ、わかった。すぐ行くから!とりあえず日陰にしとけ」

 

ほうら言わんこっちゃない!ったくトラブルはご免だぜ。

 

昇降口の入り口横で坂田先生はひっくりかえっていた。

頬を軽くぺちぺちと叩く。

 

「うっ…」

 

あ、軽い脳震盪だな。これなら少し涼しいとこ運んどきゃ大丈夫だろ。

まったくよぉ、日直の先生がぶっ倒れてどおするんだよ。

 

その時背後からタタタタッと軽やかな足音が聞こえたと思った瞬間、

 

バッシャーーーン!!!!

 

 

「あり?」

 

「ちょっとぉぉぉおおお!!!!!沖田君なにすんのぉおぉ」

 

「土方がぶっ倒れたって聞いたんで、水掛ければ目覚めるかな、と思って」

 

「ちょ、倒れた人物にまでなんでそんなドs発揮してんのぉおお?って倒れたの土方じゃなくて坂田先生!」

 

「ええ!まじでそれはすいやせん!おい!謝れ土方コノヤローー!!

 

「てめぇが勝手に間違えたのになんでオレが謝んのぉぉぉ????」

 

「服部先生、大丈夫ですよ、一応バケツの水は、さっきくんだ水なんで、一回ぐらい雑巾すすいだけど」

 

「大丈夫じゃねぇえだろ!コレェエ!!って全部俺にかかってるしぃいい!」

 

 

 

あぁもうしょうがねぇなっせっ!

 

倒れた坂田先生の腕をつかみ容易にひょいと肩に担ぎあげた。

担架とかはなくても大丈夫だろ…

そのまま足はずるずるとひきずったまま廊下を引っ張っていく。

廊下に水跡を滴らせながら。

 

 

意外にも軽々と先生を持ち上げてしまった様子に

その場にいた人間は手伝うのも忘れ呆然と後ろ姿を見送った

  

 

 

 

保健室のベットに適当に寝かせ、一応脈をとる。

ま、普通だな。

 

沖田にかけられた水でびしゃびしゃになったYシャツがはりついて気持ち悪い。

今、干しておいたら帰りまでに乾くかなドライタイプだし。皺にならねぇといいけど。

とりあえずYシャツを脱ぎ絞る。

 

ボタボタボタボタッッ

…!結構水がたれてきたぞ、おい、沖田の野郎!

 

着替えないかなーと保健室の引き出しをごそごそ漁る。

ジャージとかさ、あるだろ、普通。

クーラーが効き始めやや肌寒くなってきた。

 

ベットわきの引き出しを上から順に調べ始めたところ

急に腕をガッっと掴まれた

 

 

「ちょ、なにすんの坂田先生…」

 

「あるぇ?なんで俺ここいるの?」

 

ゆっくり肩眉が上がる。そしてニヤリと薄目を開けた。

 

「というか半裸の男がベット脇にいるってどういうこと?俺、貞操の危機的なあれ?」

 

「ちょ、お前ふざけるなよぉぉぉお!

勝手にぶっ倒れといて人をけだもの扱いしやがって!ここまで運ぶの大変だったんだぞ!

沖田には水ぶっかけられるしよぉおおふざけるなよ本当もうぅ

腕離せよいってェなぁ。」

 

 

腕を離すどころか掴まれたままうぅっと言って起き上る。

痛てぇよ、離せっ!

 

しかし離す様子もなくそのまま後方に引っ張る。かかとに何かぶつかってバランスを崩した。

 

がったーん

 

そのまま尻餅をつく。

 

尻もちをつかされた場所は床ではなく、丸いメモリを持った昔ながらの体重計の秤の上だった。

 

 定まらず、細かく振れる針の先が刺すメモリを目を細めながら読む

 

「ふぅーん、59kg!服部先生、軽いねぇ、俺と身長大差ないのに60kgないの!」

 

「あ、てめ個人情報を!」

 

「よぉくここまで俺を引きずってこれたね大したもんだ。明日から体操部の顧問緊急休暇なんだけど臨時顧問やる?給料のベース数パーセントアップだぜ?」

 

「じょ、冗談よせよ、俺はあんな蒸し風呂の中で夏休みなんて御免だ!

 第一坂田先生は甘いものの食べ過ぎでしょう、別に肥満ってわけじゃないでしょうけど、すっげぇ重かったっすよ、

ここまで引きずってくるのどれだけ大変だったか!…っっううっ」

 

 

つつぅっと指で腹筋を下から上へなぞられた。

 

 

「その体さらしといて今更体育部の顧問やらないなんて俺が許しません!学生時代どんなスポーツやってたか詳しく聞きますからね~」

 

 

 

「あ、さっき先生持ち上げた時の腰がぎっくり気味にこりゃ無理だわ…ぎっくり腰に痔なんて二重苦じゃぁ顧問なんて無理だわ…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…end

 

 

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3zねつ造です。恥ずかしながらちゃんと読んでないのですが今更全蔵先生が気になって仕方ありません><

おま、あの風貌で教師とか…スーツとか…歴史教師とか…

銀さん:身長177cm 体重:65kg 全蔵さん:身長175cm 体重:59kg

この体格差がもうすごい萌えます。6kg!2cmで6kgっておま!原作の方では忍者なんでね、

やっぱり身のこなしとかあるのですが、一度銀ちゃんを海から!引きずり上げてるわけじゃないですか!

描写はないですけど。そこらへんとかも想像するともうわーってなります。そんな部分を感じつつ。

 

 

 

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