THe wild wind 2

 

 

 

 

 

相変わらずドアは開け放たれたまま、轟々と風が吹き込む

雨も降ってきたようで バラバラと叩き付ける音が響く。

風に煽られて波の音のように聞こえる。

 

そして風と共に吹き込んでくる。

 

バラまかれた譜面に雨がしみ込み音符が滲んでいくのを

背けた顔のすぐそばの床の上で見ていた。

 

のしかかっている男は襟を掴む力を緩めない。

首筋に顔を埋め何やらクククと笑っている

 

「髪の毛は乱れても表情は崩さんのう。無表情も一つの表情じゃぁ。立派なもんぜよ」

 

そういうと襟を片手で掴み直そうとする。

その隙をついて起き上がろうと上半身を持ち上げ状態を捻る、

とすると上げた肩を掴み再び床へ押し付けられる。

うつ伏せになってしまい、先ほどから苦しい呼吸がさらに圧迫される。

 

のしかかっている男はそれでも手を止める様子もなく

コートの裾をかき分け背中から腹へ手を差し込んできた。

手を自由にはさせまい、と腹に力を入れを床に押し付け動きを封じる。

 

それを察してか手の動きは力をゆるめやわやわと指先が腹部をなぞる

結局その動きにも耐えきれず ふっと息を吐き出し床に押し付けた腹筋の力も緩めてしまった。

 

「あ、おんし、腹筋の筋をたどっておったのに、緩めおって。固くて良い感触じゃったのに」

 

緩んだ隙にがちゃがちゃとベルトに手をかけられる。

さすがに焦った。部屋がめちゃくちゃなのはこの際もう構わないが

 

玄関の扉が開いたままなのである。

 

施鍵までできなくてもせべて扉は閉めたい。最奥の部屋とは言っても他部屋の住人などいつ誰が現れてもおかしくないのだ。

そんな事を焦っている間にもベルトはがちゃがちゃと音を立てる。

この男を動かすしか術がない。

 

背中にのしかかる重さを振り返って横目で確認しつつ

「坂本殿はドアも開け放ったまま、土足で上がり込むような輩だと拙者は思わなかった。

 非常識ではあるがマナーはあるでござろうかと、」

できるだけ悪態を込める。

 

そのとたん乱暴にヘッドホンをはぎ取られ、髪の毛を掴まれ後方へ引っ張られた。

 

っぐっぁっぁっ…

 

急にのけっぞったせいで激しくむせる。

髪を掴まれ後ろへ引っ張られたまま耳元に呼吸が近づく。

 

「男と男の逢瀬にマナーも常識もへったくれもないろう。ほがな挑発には乗らん ドアは閉めん。おんしが声をださなければいいだけのことじゃ…」

 

そう冷たい声で囁かれた。

が、その冷たい囁きが色をなした

 

「それにその方が興奮するろう…」

 

耳の裏を下から上へ舌で嘗め上げられつつ、その途中、舌がサングラスの端がひっかけ かしゃり、と落下した。

己の耳がめったに外気に触れない事に加え、湿った舌の感覚に全身がぞわりと泡立ち熱を帯びる

 

うっ…ぐっ…

 

っ…この変態め…

しかし、まずいおち…る…意識が感覚の方へ注がれはじめる。

咽せたせいで滲んだ視界で未だ開け放たれたドアを確認する。

開いている

そんな言葉がぼんやりと頭をよぎったが、徐々にそれをも飲み込み寄せる快楽の波に、

思考の扉は閉ざされた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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強制終了。深夜のテンションこわい。と、いいつつここで叫ぶ。

はい、うつ伏せバックとかすごく滾る。背中にまたがっちゃっていたりすると尚良しかな。絵的にはなんか滑稽だろうけど。

あと変態攻めが…好きです。変態プレイではなく、思考が変態な攻め。

明るく裏のなさそうな人間にかぎってこういうところの思考が変態

さらにその感覚が普通だと思っているとすごくイイ。

いつのまにやら風×万斉のつもりがもっさんに取って代わりました。

あー、本当、神威みたくもっさんも万斉に掠らないかなーと切に思います。

 (20105,8)